安全・安心な製品をお客様へ
世界の医療関係者が伊藤超短波の製品を手にする理由がここにあります
生産拠点・筑波工場について
筑波工場では、リハビリテーションやその他医療の現場で使用される物理療法機器から、一般家庭用向けの美容器・運動器まで、幅広い製品を生産しています。
生産している製品の特徴は、超短波、超音波や電気など、物理的なエネルギーを使い、体に刺激を与える治療器であること。また、そうした技術を美容器や運動器などにも展開しています。
具体的には、医療関係者が使用する医家用機器から、ご家庭で使われる低周波治療器やエステ関連の美容器、さらにスポーツ選手も使用する運動器など、その種類はさまざまです。
筑波工場ではこうしたさまざまな製品を生産するにあたり、部品の発注、荷受(検収)、保管、ピッキング、生産、検査、出荷まですべての工程を一貫して行っています。
安心、安全で高品質な製品を提供するための品質管理
製品の品質については、設計、部品、作業の3つの品質に分けて管理しています。
1. 設計の品質
設計の品質管理は、落下試験、温度・湿度試験、X線透視検査、顕微鏡撮影システムなどを備えた信頼性管理センターを設置し、製品の内部構造や耐久性などを厳重にチェックする体制を整えています。
耐久性試験では、壊れるまで試験を行うことで製品の耐久性を測定します。また、独自の検査システムを開発し、より精度の高い耐久試験が行えるよう、日々、改良を加えています。
2. 部品の品質
部品には様々な種類があります。
その中で、業者から購入する部品に関しては、購入する際に、その部品を誰がいつ製造したのか、どんな不具合が発生したかなどを記録した製造履歴票を作成し、部品の受入検査の際の検査項目の一つとして確認することで品質を管理しています。
また、部品によっては、製造している業者へ定期的に訪問し、コミュニケーションをとることで品質維持を図っているものもあります。
3. 作業の品質
過去発生した作業不良の事例についての情報共有や作業不良を起こさないための教育を作業者に対して毎月行なうことにより、作業の品質を保っています。
また、製品を検査する検査装置は、3年に1回、国家標準の校正を行っています。その他にも1ヶ月に1回、自主点検を行い点検結果はすべて記録するようになっています。
万が一、製造している過程で不具合が発見された場合は、それまでに製造した製品をすべて再確認します。
このように、徹底した製品の品質管理を行うことで、お客様に安全で安心してご使用いただける製品を提供し続けることができるのです。
当社の製品は、広く海外にも輸出されていることもあり、医療機器品質マネジメントシステムISO 13485をはじめ、欧米の厳しい規格基準をクリアしています。
筑波工場では環境に及ぼす重要な要因について継続的な改善を図り、地球環境の保護と環境汚染防止に取り組むため、電力使用量の削減努力、自然災害を想定した災害訓練の実施などに取り組んでいます。また「廃棄物処理法」「フロン排出抑制法」といった国内の環境法令の遵守以外にも、ヨーロッパにおける「RoHS指令」「REACH規則」などの製品に含まれる化学物質に対する規制にも対応できる体制を整えています。
高いモチベーションを保つための環境づくり
筑波工場では、つねに高い品質の製品を生産するために、環境づくりにも力を入れています。その代表的なものが「一人セル生産方式」と「ランクアップ教育」です。
一人セル生産方式とは、ひとつの製品に対し、「組立」「検査」「梱包」までを一人の作業者が行う生産方式です。生産ラインのすべてを一人が担当することで製品に対する作業者の責任感が増し、スキルも格段にアップします。その結果、作業効率の面でも大きな成果が生まれています。
ランクアップ教育とは、作業者ごとにランクをつけることで、個々人がより生産技術を高めていける包括的な仕組みです。いかに生産にかかる工数を削減できるかや、不良が少ないかによって評価されます。これにより高い技術力を身につけた作業者を数多く育成することができ、いかなる場合にも製品の品質を保つことができます。
当社では、一人セル生産方式とランクアップ教育を合わせて実施することで、ライン生産に比べ作業者のモチベーションを高く保つことができ、製品の品質の向上を図ることができています。
また、製品の生産が完了するごとに、現場の作業者が管理者へ意見を発信できる仕組みも構築しています。 これにより、現場の意見を生産システムに反映することが可能となり、日々の作業を効率化することで、より品質の高い製品、安全性の高い製品をめざして改善を行うことができます。 また、この仕組みは、作業者と管理者の良いコミニュケーションツールの役割も果たしております。
お客様の健康に関わる大切な製品だから、筑波工場では、生産環境の整備に関しても、手を抜くことなく最善を尽くしています。
世界からも注目される品質管理と生産技術
筑波工場では、販売代理店などの要望に応じて工場見学を実施しています。伊藤超短波の製品が、どのような工場で、どのような過程で、どのような検査をして作られているのかをより多くの方にご覧いただき、安心して製品を使っていただきたいからです。
当社の製品は、広く海外に輸出していることもあり、工場見学には海外からのお客様もたくさん訪れています。アジアを始め、中東やヨーロッパの各国からも、筑波工場の技術や生産工程を見学に来ていただいています。
基本的に、わたしたちは工場見学の依頼をお断りすることはありません。むしろ、より多くの方に見ていただきたいと考えています。お客様の存在を肌で感じることで、働いている作業者のやる気にもつながるからです。
見学されたお客様から言われることは、高い技術力、信頼性管理センターをはじめとする検査システムの優秀さ、そして部品などの管理や整理整頓がしっかりしていることなどです。
世界100カ国以上に製品を提供している当社だからこそ、これからもお客様を身近に感じつつ、より良い製品を提供してまいります。
100年の間に培ってきた生産技術と精神
創業者 伊藤賢治- 家庭用小型超短波治療器「自の魂」
当社の経営哲学である「菩薩行」は、利他の心を意味します。
まずお客様の健康を下支えすること。それが結果的に、お客様に信頼していただくことになる。そのような創業者の精神が、社内にも脈々と伝わっています。
筑波工場が大切にしているのは、いかにお客様に喜んでいただける製品を作るか、ということ。そのために、生産技術はもちろん、お客様に喜んでいただくという気持ちの部分もおろそかにせず、日々の業務にあたっています。
そのような想いを、これから先の未来へも伝えていくために、しっかりと土台作りを続けていくことも欠かしません。作業者の育成はもちろん、生産システムや検査システムの構築まで。品質向上を実現しながらの技術および精神の伝承は、まさに日々の挑戦です。
これからはさらに、現場の意見を汲みとり、意見を実務に反映させてまいります。また、日々の作業の効率化に努め、より品質が高く、安心・安全な製品作りを目指します。
大切なのは人と人とのつながりです。お客様と製品を結ぶ筑波工場から、これまでの100年をふまえ、これからの100年へと、安全・安心をお届けしてまいります。